のびしろしかないわ

突発的に調査したものをブログに綴っています。

【映画】「愛がなんだ」が怖かった

恋愛映画を観てみたシリーズ第3弾という事で。

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本作は公開された当初、観に行ったのだが、最近「明け方の若者たち」を観に行ったことによって、何となく似たような作品の本作ももう一度観てみようと思った。

ちなみにこの作品で岸井ゆきののファンになった。

映画の女性役の方に感情移入しやすく、何とも単純な男である。

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「愛がなんだ」を検索すると検索ワードに怖いと出てくる。

何が怖いんだろう、当時観に行ったときそんなイメージ湧かなかったなあと思いながら改めて観てみたら怖かった。

 

岸井ゆきの演じる山田テルコ。

成田凌演じる田中マモルとの出会いは、友人の結婚式の二次会である。

 

それは冒頭の部分ですぐわかった。

「あぁそういう関係なんだな」と。

電話がかかってきたら他のことはおかまいなしにすぐに出るテルコ。

仕事から帰ってきてもう家にいるのに、

今ちょうど会社から帰るところと嘘をついて駆けつけたり、

ご飯を食べたのに食べてないと嘘をついて、ご飯を一緒に食べに行ったり。

マモルはいきなり電話をかけてくる。

いわゆる都合のいい関係だ。

家に行ったときには、勝手に洗濯、掃除までしていたり。

そしてマモルがヤリたいと言ったらヤる。

テルコは好きな人には尽くしてしまうタイプだ。

20代後半の何とも言えない男女の関係である。

 

テルコはマモルに依存をしすぎて仕事を辞めてしまう。

彼女は無職になってしまう。

そう。自分と同じである。

(自分は恋愛で仕事を辞めてしまったわけではないが(笑))

映画を観に行った当時は自分も仕事をしていて、

「ああ辞めちゃったんだ」としか思わなかったが、今観てみると相当痛い。

怖い。

 

当時、この映画を観に行ったときは20代前半。

どこか他人事だった。

しかし、この映画に出てくる2人は20代後半。

自分も今年20代後半に差し掛かる。

この話、他人事ではない。と。

 

 

一方、テルコと同じように依存している男がいた。

仲原だ。

若葉竜也演じる仲原青は深川麻衣演じる坂本葉子に一方的な感情を抱いていた。

2人は好きな人を一方的に追っている者同士、ストーカー同盟を組んでいた。

しかし、仲原はあるきっかけで葉子のことを諦める。

そのことをテルコに涙ながらに打ち明けるシーン。

この映画の見所の一つである。

「愛ってなんなんだろう」と見失ってる仲原に対し、

「愛がなんだっていうんだよ」

「葉子さんのことを受け入れすぎる自分が怖くなったんだろ」

そうテルコが叫ぶシーンが印象的であった。

自分が寂しい時に思い出してもらえればそれでいいと言っていた仲原。

「ただ、葉子さんはそうはならない人だ。」

何かを悟ったように仲原は言う。

「俺が葉子さんをダメにしている。」

「諦めることくらい自由に決めさせてくださいよ」

このシーン、胸に刺さりまくった。

「幸せになりたいっすね」

そういって仲原は去っていく。

「うるせえバカ」

テルコがキレる。

自分はマモルを諦めたくない。

その気持ちを共有していた仲原が諦めていってしまうのがどこか寂しかったのだろう。

 

「もう会うのやめよ変だよ。この関係。」

その後テルコが、マモルに告げられた言葉だ。

葉子に電話で釘を刺されたらしい。

葉子は以前から親友のテルコに対し、

「そんな男やめときな」と言っていた。

 

あくまで私はマモちゃんに対して変な感情はないし、

「全然好きではない」

好きじゃなくて友達なのになぜ会うのをやめなきゃいけないのか。

こうして好きじゃないと嘘をつくことで、また会おうとしているテルコが怖かった。

 

「別に自分でなくもいい」そう気づいた瞬間に恋愛は終わりである。

それに気づけるか気づけないか。

それに早く気付けたらいいのだが、恋は盲目である。

そして叶わないことの方が多い。

 

最後はテルコが、マモルになろうとしているところで、

ゾッとして映画はエンディングを迎えた。

 

世の中で一番怖いこと。

それはヤンキーでも幽霊でもない。

 

「執着」である。

 

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