先日行われたM-1グランプリ2022でウエストランドが優勝し、大きな話題を呼んだ。
優勝についての賛否はあったようだが、人間当然好き嫌いは別れるのは仕方ない。
そう考えると、そんなに否定的意見の少なかった2019年のミルクボーイの凄さがよくわかる(審査員の松本人志のみかまいたちに票を入れていたが)。
毎年漫才師たちはこのM-1に人生を賭けている。
しかし、このM-1の舞台。決勝に進めるのは敗者復活組を含めて10組。今年の応募数が7261組。
そう考えるとかなりの狭き門であり、決勝のあの舞台に立てるだけでもかなりの実力であると言える。
M-1の出場資格は結成15年まで。
なので、結成15年目組はラストイヤーとされ、毎年注目が集まる。
その中で今年の目玉は金属バットであった。
2018年から2021年までは準決勝敗退。特に2021年に関しては敗者復活投票2位で惜しくも決勝進出を逃していただけに今年はかなり注目が集まった。
結果は準々決勝敗退だったものの、ワイルドカード枠(GYAO!準々決勝の動画再生数１位)で準決勝返り咲き。
友保はちょうどその時期にコロナに感染しており、準決勝の日にちょうどコロナの療養解除という幸運っぷりであった。
しかし、決勝進出発表で名前は呼ばれず(ワイルドカード復活枠は敗者復活には出られない)金属バットのM-1グランプリへの挑戦は幕を閉じた。
ここで決勝進出を果たしていればかなりのドラマであったが、逆に金属バットはアンダーグラウンド感もあるため、世に見つからなくてよかったなどのファンの声もあった。
敗者復活2位で敗れたコンビで思いつくのはプラスマイナス。
プラスマイナスは結成15年目の2018年。ラストイヤーに9年ぶりに準決勝進出。準決勝で敗退したものの、敗者復活2位で惜しくもM-1出場を逃している。このときの敗者復活はミキ。ミキも確かにウケてはいたものの、プラスマイナスの方がウケていたなどの意見もあり、圧倒的知名度と人気のあるミキに投票が集まってしまったという構図である。
プラスマイナスは岩橋がリアクション等でバラエティにも強く、兼光もかなりのモノマネ強者。ABCお笑いグランプリ優秀新人賞、上方漫才コンテスト最優秀賞など、他にもあらゆる賞レースで結果を残してきたが、M-1グランプリの決勝にはあと一歩届かなかった。
他の賞レースで結果を残したもののM-1決勝に届かなかったといえば天竺鼠もそのうちの1組である。キングオブコントでは決勝進出3回。THE MANZAI2013でも決勝進出とかなりの実力者であるだけに毎年注目が集まっていたが、M-1グランプリ決勝進出には届かなかった。敗者復活戦では3位が最高順位。2017年の敗者復活では川原が舞台にマイクが置いてあるにもかかわらず、舞台袖からマイクを持って来たり、2019年ラストイヤーの敗者復活戦では川原が先にマイクの前に立ち、靴を脱いで相方瀬下の立ち位置の場所取りをしたり、
M-1という大事な舞台で突拍子もないことをするのが天竺鼠の凄いところである。
敗者復活戦出場数といったところでは、天竺鼠の9回に次ぐ8回と記録を持っている磁石。（ちなみに最多出場はとろサーモンの10回）地上波出演はあまりなく、全国的な知名度はそこまでないかもしれないが、お笑いファンで磁石を知らないという人はいないだろう。
2003年から2010年まで準決勝進出。M-1が復活した2015年、磁石はこの年がラストイヤーであったが、ここでは準々決勝で敗退してしまっている。
M-1が休止していた期間、THE MANZAIでは決勝進出3回とかなり結果を残していただけにM-1の休止期間がなければ、決勝進出を果たせていたコンビのうちの1組だろう。
同じくTHE MANZAIで3回決勝進出を果たしたものの、M-1に出場できずラストイヤーを終えたのはガクテンソク(学天即)である。正統派のしゃべくり漫才で、見た目のインパクトもあり（特によじょう）M-1の時期になると毎年彼らを思い出してしまう。M-1の準決勝進出こそ3回と少なめだが、ラストイヤーの2020年では敗者復活戦4位と大健闘。惜しくも出場を逃してしまう。彼らもM-1以外の賞レースではABCお笑いグランプリ、NHK上方漫才コンテスト等で結果を残していたが、M-1決勝進出にはあと一歩及ばなかった。
後編へ続く。
